本当はランチボックスをバスの中でっていう予定だったけど、
かなりの気温上昇にそれは危険ってことで、
ルクソールのメルキュールホテルでビュッフェランチ。
ホテル自体は古くて豪華って感じではないけど、
バレンタインデーの飾りつけがされていて、
なんと言ってもいままで食べた料理の中で一番美味しいっ!
お客さんは欧米人が多数。
食べ終わったら既にPM3:00前ですが、
後は同じルクソール市内だから近いところばかりです。
メルキュールホテル | 二階のダイニング |
かなり美味しかった | ハッピーバレンタイン |
ルクソールはナイル川をはさんで東と西に分かれていて、
太陽神を信仰していたエジプトで上ってくる東は生者の地、
沈む西は死者の地とされました。
だから、神やファラオのための神殿は東側、
歴代ファラオのお墓や葬祭殿などは西側にあります。
今日は東側の観光です。
次は今回クイのもっとも見たかった遺跡【カルナック神殿】
ここはどのファラオが建てたっていうものでなくて、
トトメス1世からプトレマイオス朝まで約2000年にわたり、
代々のファラオが拡張、取り壊し、修復を繰り返してきた神殿で
古代エジプト最大の神殿。
アメン大神殿、ムト神殿、コンス神殿などからなる巨大な神殿群。
古代エジプト宗教の総本山と言えるところ。
この広大なカルナック神殿をほんの1,2時間で見尽くすことなど
できるわけもなく、基本的にアメン神殿を見学します。
料金表です
まず入り口の前には船着場跡です。
当時はココまでナイル川が迫っていたのですね。
つまり物流にはナイル川が不可欠って感じだったんですね。
入り口は左右にアメン神の聖獣である牡羊のスフィンクスがずらずらっと
40頭もならんだ参道になってます。
これを作ったのはラムちゃん(ラムセス2世)です。
そして威張りたがりのラムちゃんは自分が作ったことを
みんなに知ってもらうためにこの羊の顔の下に自分の像を置いちゃいました。
さすがラムちゃんです。左奥から二番目のものが保存状態がよいです。
ルクソール神殿まで続いたらしい | 数匹の犬が一斉に寝てる |
ここを過ぎると第一塔門です。
この門はレリーフもなく左右高さも違い殺風景です。
そうです、未完成なんです。
門をくぐり第一中庭に入り、第一塔門の裏側を見てみると
塔を作るときの足場である日干し煉瓦がそのまま残されています。
ってことは、作ってる最中に突然やめちゃったって事。
ファラオが死んだのか、誰かに攻め込まれちゃったのか。
どっちにしても後継者もその続きをやらなかったのね。
レリーフもない第一塔門 | 裏は作りかけ丸出し |
第二塔門の前にある左右の巨像。
右がラムちゃんで左がパネジェム大神官王と言われていた。
それはこういった像には必ずそのファラオのカシュトュールが刻まれているので
分かるようになっていて、それぞれに刻まれていたからだ。
ところが、1830年にエジプトがフランスにオベリスクを一つプレゼントした後、
フランスの国王がお礼を持ってエジプトにやってきた。
そのとき、フランス国王がいらっしゃるってんで、
カルナック神殿も一生懸命掃除をしたそうな。
もちろんこの左右の巨像も掃除をしたのだが、
パネジェムの巨像を掃除しているときに
誤っておなかの部分の一部を壊してしまった。
慌てて修復しようと見てみるとなんと、その壊れた後からラムちゃんの
カシュトュールが出てきたんです。
(カシュトュールってのはファラオだけ持ってる名前ね)
本当は2体ともラムちゃんの像だったのに、
パネジェムはちょこちょこっと小細工をし、あたかも自分が建てたように
作り変えちゃったのでした。
このパネジェムって人は古代エジプトでもかなり後の方の人で、
当時エジプトはまた上下に分裂しており、上エジプトにはファラオが
統治していたが、下エジプトはファラオではなく神官が治めていたのでした。
そんなファラオでもない人がこんな大きな像作れっこない。
やっぱり神官は卑怯者っていう絵しか浮かんでこないわね。
第2塔門 | これが噂のラムちゃん像 |
この第二塔門を抜けると、
まさに夢にまでみた【大列柱室】ですっ!
その名の通り、大きくて太い、高さ23mと15mの2種類の巨柱がダッダーンと
134本、並びまくった部屋です。まさに柱の森。
柱が屋根を支えて部屋を作るという、本来の目的から遠く離れた柱だけの部屋です。
うわぁぁぁぁ~ | 上に窓もある |
着工は第19王朝セティ1世ですが、息子ラムセス2世が大部分完成させました。
この部屋には全て天井があり、中央付近に格子窓があったみたいです。
だから柱は中央の2列だけ花びらが開いたタイプで後はつぼみのタイプの柱に
なってます。
右側の壁には世界史上でも有名なラムちゃんが
ヒッタイト軍と戦ったカディシュの戦いの記念レリーフが刻まれています。
(本当は引き分けだったらしいよ、ラムちゃんたら・・)
反対側にはセティ1世のやはり戦争の勝利を記念するレリーフが刻まれてます。
天井はほとんど失われてしまっているけど、ところどころに残った部分には
色鮮やかな白や赤、青などのレリーフがくっきり残っています。
全てがこんな風に彩られていたと考えるとそれはそれは
想像できない美しさだったんだろうね。
アガサクリスティ「ナイル殺人事件」の中の、この大列柱室の上から巨大な石が
落ちてくるシーンは有名ですよね。実際は発泡スチロールでやったそうですが・・・
天井にはこんなに綺麗な色が | 柱も天井も全部こんなだったんだよね |
この窓の下の柱は開花式なんですよ |
ココに来て振り切り気味のハイテンションです。
だって、ここに来るのが本当に本当に楽しみだったんだって。
柱の一つに思わず寄り添ってみます。
あぁ、なんだか数千年のこの柱が見てきてものが、
まるで走馬灯のように見える気がします。
ここで1泊寝てみたい・・・・
しがみついていたい・・・ |
大列柱室を抜けて、第三塔門を過ぎるとすくッと空に伸びた二本のオベリスクが
見える。まず最初は「トトメス1世」のオベリスク。23mある。
少し傾いてる・・・
そのまま進むと1本目よりかなり大きい2本目の「ハトシェプスト女王」の
オベリスクがある。
ハトシェプスト女王はトトメス1世の娘。
トトメス1世からハトシェプストの夫であるトトメス2世に代わったが、
トトメス2世が割と早く死んじゃった。
んでトトメス2世は、側室との間にできた子供(トトメス3世)をお世継ぎに
指定していたにもかかわらずハトシェプストがファラオになっちゃった。
かなり男勝りだったようで、男装とかしてたらしいけど、
戦争は好まず、貿易を中心に友好的に国を繁栄させたらしい。
彼女のあと正当な王位継承者のトトメス3世がファラオになったんだけどね。
んで、彼女のオベリスクは最初2本あったのに1本は倒されている。
そして残っているオベリスクをよーくみると途中から色が変わってるのよ。
上から3分の1位は黄色くて、あとの3分の2はピンク色。
もともとこの石は一枚岩でできていてやっぱりアスワンの赤い花崗岩だから
下の3分の2が本来の色。
どうしてこうなったかというと、トトメス3世はとにかくこのハトシェプストがキライ。
だから自分がファラオになったとき、ハトシェプストの作ったものは
ことごとく壊したり、削ったりした。
でも、このオベリスクは神様にささげた塔だから、壊すと自分に災いが
ふりかかるとも限らない。ってんで、
2本のオベリスクのレリーフが他の人に見られないように高い塀で囲ってしまったんですねぇ~。
まぁそのおかげで数千年後の現在、キレイなピンク色をとどめるオベリスクとして
みんなに見られるようになっているとは、トトメス3世は思いもしなかったでしょうね。
親子オベリスク |
娘オベリスク | 父オベリスク |
さて、ここから右へ行くと聖なる池がありその向こうがムト神殿で
まっすぐ行くと【至聖所】を抜けて巨大な【トトメス3世の祝祭殿】へ続く。
いわゆるT字型になってます。
そのトトメス3世の祝祭殿には星が描かれた天井やきれいなレリーフが
たっぷり残ってます。
また、コプト教が像をキリスト像に作り変えちゃったりした跡も残ってます。
至聖所の天井は星空 | トトメス3世祝祭殿 |
祝祭殿の天井 | ここも洪水を免れた |
キリストにさせられた古代像 | 良くぞココまで残った |
この奥には貿易で国を繁栄させたハトシェプストが作った世界最古の植動物園の
跡があり、この壁には異国(今のシリアやパレスチナ)の植物や動物のレリーフが
残ってます。
コレはひまわりです。 |
この次は左に曲がって、【聖なる池】と【スカラベ像】があります。
聖なる池は神官などが沐浴をし身を清めた池。
その横にはふんころがしの一種スカラベの像があります。
太陽を崇拝するエジプトではフンを転がして丸いものを作るスカラベは、
聖なる虫なんだそうです。
このスカラベ像の周りを7周すると幸せになるらしいってことで、
時計と反対回りにクルクル廻ってきましたよ。
このそばに倒れたもう一本のハトシェプストのオベリスクが横たわってます。
立っている頃は絶対に見えない細かいレリーフが数千年後のクイたちが
間近で見れるのは何かの御縁よねぇ~。
![]() 聖なる池です | ![]() 幸せになるスカラベ |
![]() 倒れたオベリスク |
自由時間はとりあえず、来た道を戻ってみた。
至聖所に戻って来た時にそこに座ってる人が、
来た道でない別の道を指差すのでそっちに進むと
【ハトシェプスト女王の小祠堂】があって、キレイなレリーフが残ってた。
ハトシェプスト女王のレリーフらしい。
でもこのちっちゃなスペースに係りの人がまた一人。
係りのひとが多すぎる。
何かある。
そう思っていると、ナオがそのおっちゃんに導かれ、
立ち入り禁止のテープの向こう
に連れて行かれている・・・
何か特別なことをしてくれようとしているな。
そしてまたバクシーシだ。
まぁいいやぁ。
おっちゃんはトトメス3世の祝祭殿がよく見える場所を教えてくれて
二人の写真も撮ってくれた。
もちろん請求されましたよ、お金。
でも、この部屋のレリーフはとてもきれいだったから行ってみてよかったよ。
綺麗な色が残ってる |
最後にもう一度、大列柱室で思いにふけていると、
非常に彫りの深い顔をした若者3人がやってきて、
ナオに「一緒に写真を撮ってくれ」といい、ナオも断る理由がないので
一人ずつ撮ってあげた。
聞いてみるとイタリア系っぽかったってことで、
今ナオはイタリアでイケテルのかも。
これからはイタリア狙いで・・・
さて、楽しかったカルナック神殿ともお別れ。
次は【ルクソール神殿】です。
この神殿はカルナック神殿に付随してた建物で、
かつてはこの二つの神殿はつながっていて、
その道の両脇には例の牡羊のスフィンクスがずーっとつながっていたらしい。
町の中にはその名残が今も残っているところがあります。
ルクソール神殿はホントに町の中にあって、
メインストリートのすぐ横にあるので、最初は後から作られた公園かと思っちゃった。
まず正面には高い第一塔門がそびえています。
その前にはラムちゃん像が二つ。その前にはオベリスクが一つ。
本当はオベリスクも二つあったけど、一つはフランスのもっとも有名な広場
【コンコルド広場】に建っている。
フランスとエジプトは何かとつながりが深いらしいよね。
だからフランス人の観光客が多いんだね、きっと。
それにどうも4時間くらいで着いちゃうらしいから、近いのね。
さて、このプレゼントされたオベリスクは、残っているものより少し短かったらしいのだ
っていうのも、プレゼントしたほうのオベリスクの台座が、
現存するオベリスクの台座より少し前に作られていて、どうやら正面から見たときに
同じ高さに見えるように職人が遠近法を使って細工したらしい。
オベリスクの高さが違うなんて言語道断な所業。
ファラオにばれたら大変なことだったから、一生懸命知恵をしぼったのね。
それにしても、すごいわエジプシャン。
|
右の台座は残ってます |
第一塔門を抜けて進むと左右にいくつもの像があるのだが、
この中で右側の一番手前には夫婦の像がある。
これはツタンカーメンとその妻アンケセナーメンの数少ない像。
ツタンカーメンはいまでこそ有名なファラオだけど、
歴代のファラオとしてはたいした人物ではなくこれといった偉業もない。
そのため彼が作った像などはとても少ないが、ここにはそのうちの3つがある。
これはその中のひとつ。
この像の面白いところは向かって右に座ってる妻のアンケセナーメンの右手は
表から見るとツタンカーメンの左肩に乗せられていたのだが、
後ろから見ると彼の肩に手をまわして肩を組んでいるように
指先だけ彫られているだ。
この夫婦はとても仲がよかったことでも有名なので、
ツタンカーメンの彼女に対する思いなどがこういうところに表れているんだね。
大理石の像 | この手がその証拠 |
この神殿は主にアメンホテプ3世とラムちゃんが作った神殿なので、
中庭にはラムちゃんの巨大像がこれでもかっというほど並んでる。
作らされてる職人もさすがにこれじゃ飽きたろうに・・・
第二塔門の向こうにはつぼみ型の7本の柱で作られた列柱廊がずずーんと。
ここが埋まってた時に建てたモスク | 荘厳です |
そこを進むとちょっとしたホールにでる。
ここをじっと見るとレリーフの上になにか塗られている。
実はここコプト教の教会として使われたために、
上に漆喰を塗って、その上に壁画を描いたのだそうだ。
向かって左上にはその絵の一部がキレイに残っていて
これが世界最古の最後の晩餐だそうです。
コプト教の祭壇 | 最古の最後の晩餐 |
他にも細い入り口から入れる小部屋とかいろんな部屋があったのだが、
すっかり疲れてしまって、自由行動になってからはただブラブラ帰ってきてしまった。
でも、夕陽に照らされる神殿はこれまた魅力的で、
ちょっとぼーっと眺めながら散歩。
美しい夕焼け | 付属神殿なのにでか |
ナイルの夕焼け |
神殿の入り口からちょっと離れたところに売店があり、
その前が集合場所だったんだけど、このお店にとても気に入った
アンクをモチーフにしたリングを発見。
まずどこの国の人間かを確認して値段を言う店主がすっかり信用できず、
まぁ他でも買えるだろうと思って買ってこなかったが、
結局このデザインのリングは最後まで買えず、
値切ってでも買ってくればよかったと後悔。
教訓:エジプト旅行では欲しいものがあったらその時に買うようにすべし。
つづく・・・








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